「政治騎手」夏期講習#3―「戦略力」とは何か?

『政治騎手WEB』の新たな可能性を追求する「公式ガイド」。
今回は夏期講習#3ということで#1の「技術力」に続き、
こちらは馬券でも重要な「戦略力」について考えてみます。

今回も、スタッフKがヒノくんに質問するかたち。
まず用語集から、「技術力」と「戦略力」の定義です。

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「技術力」……騎乗技術、馬術、馬を乗りこなす能力。騎手はみんな一応
 「プロ」なので、実は思われているいるほど差はない。
 武豊騎手も「普通レベル」。

「戦略力」……レースの流れや相手の出方を読む「展開推理力」や、
 戦法を決めたり状況に対応する「判断力」「ペース判断」や「コース取り」
 の能力のこと。世間でいわれる「騎手の巧拙」は、実はほとんどの場合
 この「戦略力」。武豊の「戦略力」はズバ抜けている。
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K…先週だと「決め打ち系」らしく、今までとは違って早めに抜け出して
 勝ったキョウワロワリングの角田騎手。「決め打ち系」で勝つのは
 「戦略」勝ちって感じだけど、単行本『政治騎手』をみても、
 「決め打ち系」の 佐藤哲、池添、吉田豊騎手なんてところは、
 ヒノくん、「戦略力」をあまり高く評価してないね。
ヒ…そうです。「決め打ち系」は始まる前からこう乗るって決めちゃう
 わけだからある意味、「戦略力」はないってことになるんですよ。
 佐藤哲騎手なんて、ペース考えないで作戦決めてその通り乗るんですから。
K…というと、「戦略力」は「臨機応変力」ってことかな?
 「技術力」との違いがわかりにくいんだよ。たとえば、「技術力」があって
 「戦略力」がないって騎手は誰だい?
ヒ…そうですね。「戦略力」は「臨機応変力」に近いです。
 「技術力」があって「戦略力」がない代表が四位騎手。海外の有名騎手が
 驚くほど「うまい」んですけど、ベストと考える外回す自分の競馬が
 できないと勝てない。だからシックスセンスの力を引き出して2、3着に
 もってこられても、展開の向かない皐月賞タニノギムレット
 勝たせられないんです。こういえばわかりやすいかもしれません。
 ゲートで必ず出遅れないで、きちんと出るのが「技術力」。「戦略力」は
 たとえば武豊騎手がよくやるように、メンバーから速くなりそうと思ったら、
 わざと遅らせて最後方につけるっていうように、レースによって臨機応変
 使い分けられる能力なんです。反対に、「技術力」がないのに
 「戦略力」で何とかしてるのが、若手で活躍している松岡騎手なんかですね。
K…そうかあ。そういえばヒノくん、岩田騎手のことをワンパターン、
 「世界で一つだけの型」なんていってるよね。それじゃ「戦略力」
 低そうだけど、いつも高く評価してるのはなぜなんだい?
ヒ…岩田騎手がすごいのは「コース取り」です。「ペース判断」もいいから
 馬群の中を抜けて一番いいところを一番いいタイミングで上がってこられる。
 そういうところがすごいんですよ。
K…ふーん、じゃあ、皐月賞でもダービーでもフサイチホウオー
 どうすることもできなかったアンカツは、「戦略力」がないって思うけど。
ヒ…アンカツさんの場合、何といっても「ヤリ・ヤラズ」がありますから。
 とはいえ、フサイチホウオーの場合は、ボクは皐月賞までそんなに
 力がないのをアンカツさんの「戦略力」でもってきてた、とみてたんです。
 だから、皐月賞やダービーはあれが実力と思っています。
 つまり「戦略力」は、「馬の能力相対性理論」というか、「馬の能力」の
 「光速」みたいな基準を考える上でも、必要なものなんですね。
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うーん、わかったようなわからないような、でも勝敗に関係するのは
「技術力」より「戦略力」っていうのは、そんなような気がします。
みなさんはどうですか。

現在はヒノくん、単行本『政治騎手』の新人騎手を含めプロファイルを
一新する作業に没頭中。どんなかたちかは決まっていませんが、
近く発表する予定ですので、ご期待ください。

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